善悪問わず「こだわり」は病気を作る
病気の成り立ちは諸説あり、「食事」や「生活習慣」が関係するのはご存知のことでしょう。
それらに加えて、精神世界では「エゴ」が病気に影響すると考えます。特に心の病は「親子関係に起因するエゴ」の影響が大きいです。
病気を作りにくい性格としては、以下が挙げられるでしょう。
また、せっかく栄養価の高い食物を摂取しても、その人の”こだわり”によって吸収率に違いが出るので、偏らない思考が大事です。
健康のための”こだわり”であってもエネルギーの巡りを止めるため、「これ以外はダメ」という極端な思考や頑なさは少ない(あるいは無い)ほうが良いと言えます。
要は、「何をやるか」「何を食べるか」という「行動」や「対象」の問題ではなく、「心のあり方」の問題ということ。
私の師匠から聞いた話では、ガンを乗り越えた方は心の底が平らな状態で、思考の偏りが起こっても自動調整する力(自律性)が備わっているそうです。
「判断」や「力み」が無く、「自分ができることは、まっとうして行こうという思い」に人生観もシフトするとか。
こだわるか、超越するか
日本で初めて心療内科を創設された
九大医学部の池見教授は
『病気は感謝の原理を知る機会』
と仰っており、実存的転換による「免疫力向上」と「がん細胞の自然退縮」を研究されていました。
自分の「認知のゆがみ」を注意深く理解していくことで、体調にも変化が現れるのです。
ユング心理学では、自分中心の自我(エゴ)を超えて自利利他をふまえた「大いなる自己(セルフ)」という考え方があります。
セルフ(全体性)とは、無意識を含む「心全体の中心」であり、かつ「心の外」にもあり、「意識」と「無意識」の調和を図る超越的な存在です。
人生の目的やスピリチュアリティ向上においてゴールとなる「心のあり方」を指しています。
これは単なる神頼みではありません。
怒りや憎しみなど「あらゆる執着心」に気づいて手放す(認めて受け容れる)ことを言っています。自分でできることは自分でやる。その結果は”大きなセルフ”に委ねるということです。
私のご相談者でも効果にこだわる方がいますが、こだわりが強い方ほど病状も重いです。それだけ頑なさが心身に影響するということ。私もそうでしたが、ご本人に自覚はないんですよね。
効果とは「結果への執着」です。「今」に意識がなくて、まだ起こってもいない「未来」を求めています。今をおろそかにするから、苦しむのに…。
未来を思考しているのも「今」です。過去にこだわるのも「今」しかできないこと。「今の自分」を謙虚に受けとめましょう。
病気を作る[三大エゴ]と[自己否定]
いつも感じるのは「素直じゃない」ということ。ご本人も苦しいでしょう。
病気を作り出す理由は人それぞれ。寿命もあります。
人生は自己責任で決めており、必要な時に必要なことが起こるため、必ずしも「病気=悪」ではないことを理解するのも大切です。
私も療養中、自己への執着が病気の原因だと気づき、感情に従って傲慢に生きてきた己の責任を痛感しました。なぜなら病気になるまで、自分を改めるチャンスは何度もあったからです。
今では、病気は闘うものではなく、そうなるまでの「偏った生き方」を理解して受け容れるものと捉えています。
抵抗して ”闘病” してはいけません。
自分でも気づかない「無意識のエゴ」を理解することが必要です。
「病気」は、小さな自分への執着を卒業し、心の器を広げて、より大きな視野(大きなセルフ)で生きる「成長」および「自己実現の機会」なのでしょう。
そして、病気を患った本人だけでなく、家族も一緒に自立(エゴに気づいて健全な自己愛を育む生き方)を体験的に学ぶことで、家族全体が成長し、真の幸福を得られます。
《ご留意》
「恐怖心」はよく理解できますが、必要があれば適切な医療を受けましょう。ヒーリングは問題回避のものではなく、人生をより良く生きるためのツールです。”スピリチュアル”に逃げないように。